多くの職種で成り立っている介護業界

介護業界の現状を知るにあたってどのような職種の人が働いているのかを知っておく必要があります。介護業界と聞くと、ホームヘルパーや介護福祉士など、実際に介護に携わるイメージが強いかもしれません。ですが、実はそれらの現場スタッフだけで成り立っているわけではなく、様々な職種によって介護業界は支えられています。

まず、医師や看護師、准看護師など、高齢者の命を守るためには医療分野において欠かせない職種です。また、理学療法士や作業療法士は高齢者の体の機能のリハビリを行ったり、生活環境を整えたりするのが仕事です。時には普段使用している道具の改善を行ったり、精神面や認知機能面などもフォローしたりと仕事内容は多岐に渡ります。言語聴覚士は、話すことや聞くことに関してその人の今置かれている状態を調べたり、嚥下状態についての確認を行います。そして、それらに対してより円滑に進められるように対策を行っていきます。どれも、年齢と共に体のあらゆる機能が衰えていく高齢者にとっては、なくてはならないとても大切な職種です。

その他にも栄養士や調理員などは、高齢者の食事面をサポートする職種です。また、介護業界独特な制度に基づいて様々な書類を作成したりする介護事務の仕事もあります。これらは、実際に高齢者と触れ合う時間の少ない仕事ではありますが、体を内面からサポートしたり、施設で快適に過ごしていくためには必要不可欠な存在です。そのため、どのような形で介護業界に携わるのかは様々で、自分の持っている能力や興味に合わせて向き合うことができます。